独学のきっかけ、技術欲、問題解決欲、自己成長欲

独学とは?

Twitterでのつぶやきをまとめました。
 => 独学しない人に「独学せい!」とだけ言っても...

ちょっと文章がTwitterライクになっていますのでご了承を。また、後半はTwitterでも語ってない話です。

ちなみに、独学のスコープは曖昧です。勉強会に行くのは独学なのか?仲間と一緒に読書会するのは独学なのか?個人的には、業務で強制されているものではなく、自らの判断による行動なのであれば、独学と言っていいかなとは思っています。

「独学せい!」だけでは通じない

独学しない人に「独学せい!」とだけ言っても先に進まないので、独学のモチベーションってなんだ?に着目。

純化して、「技術欲、問題解決欲、自己成長欲」の三つに焦点を当てて、どうファシリテーションしていけばいいか?

技術欲

技術欲が強い人、放っておいても独学する。

一方で、強過ぎると、選り好みが強過ぎてバランス崩したり、ヒューマンスキルのトレーニングをなかなかやろうとしない可能性があるので、仕事でそういう部分を担保できるチャンスを与えるとかで、「できる人なのに成果でない」というアンチパターンにならないように。

そうなると残念過ぎる。逆に言うと、そこだけが最大のポイントですね。成果に対する集中力をいかに同時に備えるか。

もしくは発明家や研究者にとか!?

問題解決欲

問題解決欲が強い人、目的に沿って独学する。

仕事に直結するものを対象にするので成果は出やすい。一方で、強過ぎると間接的なメリットのあるトレーニングに手が出ない。なので、問題解決の幅をどんどん広げさせて、間接的な効果に対しても積極的に行動してもらえるように。また、問題を解決しないと気が済まなくなっちゃって、解決しなくてもいい問題も解決しちゃうのもバッテン。

できることならば、色々な現場を転々とする経験ができるといい。視野を広げて問題領域が広がれば、勝手に幅広く問題分析して追求していける。

ただ、つらい経験を積み重ねないと、この「欲」自体がなかなか上がらない。

ポテンシャルを持っている人は多い。いかに経験やきっかけから、この欲がちゃんと身になっていくか次第。

自己成長欲

自己成長欲が強い人、ナルシスト的な感じで自分の成長が嬉しいとか、成長することで人に認めてもらったり、尊敬する人に近づけるということで独学する。(少し広い意味にしています)

一方で、強過ぎると周辺環境に依存して浮き沈みが激しくなる可能性も。なので、ディレクションがちょー重要。

尊敬できる先輩のもとならぐんぐん成長するので、ハマるとすごい効果が高い。jfluteの個人的な経験として、女性は特にこの傾向強いかなって。実際そういう記事あったかな...尊敬できる人と一緒に仕事できているかどうか?ってのがモチベーションの上下に強く影響すると。

自分と違う人を教える難しさ

これらは、排他的ではないので複数の欲が同時に高い人も普通にいるし、時期によって欲の割合が変わってきたりもするから固定でもない。様々な割合の人がいて「自分とその割合が全然違う人を教える」ってこともある。そこが難しい。

笑いのセンスが違うってのと同じで、欲の割合があまりに違うと、そもそも馬が合わないってことがあったり。でも、違うことをちゃんと理解して接しないと、的の外れたフォローイングになってしまう。とても悩ましい。

ヒューマン的な話なのでフォローが外れるのは当然。でも、ちょっとしたきっかけ作り、ちょっとしたアドバイスなど、その「ちょっと」を先輩であるぼくらができるといいんだろう。そのチャンスを掴むかどうかはその人次第。この三、四年でずっと悩んできたこと。jfluteは今年もしっかり悩みたいと。

欲は相互作用する

その後...

優秀な女性エンジニアの方に、独学の話をヒアリングさせてもらった。最初は色々と事情があって、とにかくお金をもらって生活していけることが大きなモチベーションだったと。で、だんだんスキルが付いてきて成果が出てきて認められるようになって自己成長欲が強くなって、つらい思いをして問題解決欲も強くなってきたと。その解決の中で出会った技術で面白くなって技術欲も自然と高くなってきたと。

という感じで、彼女と一緒に議論して、欲は相互作用してるってことが見えてきた。

極端な話、どの欲でもいいから、いま持っている欲を活かして追求していくことで、別の欲も生まれてくる。だんだんバランスが良くなってきて別の欲が補完して独学行動が安定してくる。

突然、持ってない欲をあげることは人間には無理

ファシリテーションの一つのヒントかもね。

そもそもなんで独学が必要?

ちなみに、なんで独学が必要か?月並みのことをたくさん言わないといけないので、ここでは多くは語りません。

一つ言うなら、ズバリ、

短い人生の中で与えられる仕事の多様性って、そんなんでもないよ

ってところ。

与えられたことだけでスキルアップしていっても、非常に狭い知見とスキルしか得られないので、既存コードの甘い匂い にも引っかかるし、なりたい自分になることはできない。

自主トレしない二軍の野球選手が、「一軍に上がりたい!ホームラン王になりたい」って言ってるのを聞いたら、どう思うだろうか?

独学スキルっていう概念

仕事を始めたばかりの最初の頃は、多くの人が自己成長欲の割合が高い人が多いと感じている。

特にプログラミング初心者の新卒エンジニアはそう。ただ、もうちょい切羽詰まった欲かな。技術が好きかどうかまだわからないし、何が問題かってのもよくわからない。とにかく社会人になって環境がガラリと変わって必死。

でも、独学スキル自体が低いので(これ重要)、欲はありながらもなかなか行動に移せない。数年経つと自己成長欲が減ってくる(人によるけど)。その間に...「欲を活かさず、でも、仕事はこなせるようになる」と、他の欲が上がってないので独学しないで会社に来て帰るだけのエンジニアになる(のかも)。

独学スキルが低いというのがポイント。社会人になって突然「時間がない」というジレンマに襲われる。多くの人は、自分の自由な時間が、それまでの人生よりも遥かに少ないと感じるもの。突如効率の良いタイムマネジメントが求められる中で、基礎を学ばないといけないわけだ。

独学が身になって成果になるのも最初は難しい。その実感を得ることも難しい。特に昨今は多様化してきていて、独学も迷うことが多い。質の高い独学をいきなり実践できないもの。だから続けるのが難しい。いちど壁を越えるところまで行ってしまえば楽なのだが...

ぶっちゃけ、

最初は独学の練習をしているようなもの

ローンの返済で利子分だけ返してる、みたいな。

convert 独学 to 成果()

それゆえ、特に最初は独学が給料になかなかつながらないものです。それは当然、独学したから高いお金がもらえるわけじゃなく、独学したことによって成果が出てお金につながる。独学しても成果が上がらなければ…「独学しなくてもいいじゃん」ってムードになりがち。

なので、「独学が最終的に成果につながるように」することも大切だと思っています。努力したから一軍に入れるわけじゃないもんね。

効率の良い努力をする努力した人が成功する

わけだ。

だからこそ...

独学のきっかけこそフォロー

まあ、jflute は、できるだけ独学破産にならないように、欲がある内に実際に行動を起こすきっかけを「ほんのわずか」与えてあげる仕事をしていると言えるのかも。それが効果があったかどうかはわからないけどね。

オープンソース活動のお手伝いをしてもらったり、勉強会を紹介したり誘ったりってのはわかりやすい例。

業務と違うコードを見たり、外の空気を吸ったりすると、やはり刺激になるからね。

また、サービスを作りたい、とあらばそれ自体を応援するし。何がチャンスか?ってこともハッキリわからないから。チャンスを見つけるチャンスみたいなもの。

一方で、それがわかっていて、自らの独学を充実させるために、jfluteをツールとして使う若者もいる(^^。

突如中目黒まで来てフォローを求めてきた若者、土日オフィスに行くので待ってますという若者、朝まで頑張りたいので付き合ってほしいという若者...(リアルにダッシュ)走って駆けつけたものだ。

(すげー色んなことあったなぁ...まあ良い思い出ですね(^^)

いつも駆けつけられるわけじゃないけど、心動されるような行動があるのであれば、良いものにしてあげたいって気持ちになるよね。

【追記】
プロ野球の選手が自主トレするとき、完全に自分で勝手にやるわけじゃなく、トレーナーを付けてたりするのをよくみる。ダンスの先生もフルートの先生も、さらなる自分のスキルアップのために、別の先生のところに習いに行ってるってよく聞く。誰かに師事して吸収してレベルアップするわけだ。独自的にやって的外したりクセついたりしなように。

エンジニアだと新人のときだけ師匠が必要で、あとは自力みたいなムード(実態)があるけど、もっと気軽に相互的なスキルアップしていくようなムード(行動)があると変わるんじゃないかって思う。

...

まあ、そんなだいそれた行動ばかりじゃない。もっと、身近にできることはたくさんある。

欲に働きかける

技術欲を高めるために...

単にそのときの問題を解決するだけじゃなく、その仕組みに半歩だけ踏み込んで、その問題解決イベントを裏側と共に思い出にしてもらう。合い言葉はctrl+click, 半歩だけ一緒にソース追ってみる。仕組みを知る欲は誰もが持っている。それをどう刺激させることができるか?

あと、楽しそうに技術を語ることかな。知識欲・追求欲の楽しさが伝わるように。

問題解決欲を高めるために...

単にそのときの問題を解決するだけじゃなく、その問題の背景を話してあげる。そのストーリーと共に思い出にしてもらう。問題意識は誰もが持っている。それをどう刺激させることができるか?

あと、いろいろな経験を語ってあげることかな。ひとりの人が得られる経験には限りがあるので、他の現場のことなど、判断基準を増やすきっかけを。

自己成長欲を高めるために...

...まあいろいろ(^^

自己成長欲を高めるファシリテーションは難しい。
ちょっと簡単には書けないね、ここでは。

先輩も後輩も

チャンス逃す人、
キャッチしてくれる人、
チャンス気にせず自分で行動する人、
さまざま。

そりゃもう、あとはみんなに任せるしかない。
悲しいこともある。

でも、ちょっとでいい。

後輩はチャンスを探し、先輩はチャンスを演出して欲しい。

「独学せよ」とだけ言っても先に進まないから、先輩も後輩も「独学のきっかけ」に着目することが大切かなって。

【追記】
プログラマーに限らず、フロントエンジニアやデザイナーにも話すけど、わりと20代後半や30前後の方々の反応強いかな。

20代前半はがむしゃらでそんな迷わずだけど、だんだんと仕事はこなせるようになって、人生も色付いてきて、興味も散在してきて、ふと迷って過ごしてるみたいな。「整理するきっかけになった」という言葉頂けて良かった(嬉しい)。

技術者としての第二の成長期こそ迷うのかもね。本当にフォローが必要なのはそのときかもね、とも思ったり...。

余談

本題終わったので、もう読まなくてもいいです(^^。

ちなみに jflute は「技術欲2、問題解決欲5、自己成長欲3」です。

何か問題があれば、解決のための道があれば猛烈に追求して、技術欲と自己成長欲が多様性をバランスよく補完という感じ。これはあくまで割合なので、絶対値で言うとまあまあどれも高い方かなとは思いますが、比率で言うとこんな感じかなぁと自己分析しています。

ただ、新卒一年目、というか三、四年目くらいでも、「技術欲1、問題解決欲1、自己成長欲8」だったかなと思っています。

ちょっとぼくは極端で、「尊敬する先輩や大好きな先輩と一緒に仕事したい」というか、熱心に教えてもらったのにできない人になっちゃったら、その方の見る目がないとか教え方が悪いとか、迷惑をかけてしまう...

そんな気持ちで一杯一杯でした。だから、好きとか嫌いとかを考える余裕もなかった。いくらでもトレーニングした。大胆な行動もした。遠慮なく成長のチャンスを探し続けました。

まあ、そのトレーニングの結果から、技術欲と問題解決欲が増えてきたってのは同じですね。でも、いまでも自己成長欲は強いかもですね。そのときの先輩たちともう関わりはあまりありませんが、できないと申し訳ない、だからシャキッとしないと!ってのは、これだけ経験を積んでもふと頭をよぎることです。

あと、ちょっとおかしな話かもですが、「問題解決の芸術」という感覚を持っています。難しい問題を解決すること自体がアートであると。絶妙のバランスでフィットさせる、そこに美しさを感じる。そういう考えも...それはなんだろう!? なに欲だ!?まあ、ナルシストっぽいから自己成長欲かな(^^

とかっこいいこと言っていますが、やはりフリーランスという不安定な仕事なので、問題解決欲の中には「切羽詰まってる」も含まれますね。それは自分で選んでるので自業自得なのですが、生活のためにトレーニングしなければって。純粋に技術を追求するのであれば、やはり安定した組織の中に入る方がいいだろうか?(入りたくて入れるものじゃないけど...面接あるからw) と感じながらも、なんとかいまの立場も楽しんでいます。

ちなみに、成長して一緒に仕事できるくらいになったぞぅ、と思ったときには、もう先輩は身近にいないものです。多くの場合、環境も変わりますからね。