新卒研修2014が終わりました

戦いの爪痕

じゃーん



さきっちょ、修理しました。
ビームライフル!?...風の指し棒です(^^。

ビズリーチ(Bizreach)が誇るスーパーエンジニアの、
Mr.Toriumiがプレゼントしてくれました。
(ありがとう)

がんがん壁に叩き付けられる新卒研修での戦いを経て、
さきっぽが「ポキン!」っと折れてしまいましたが、
アロンアルファとセロテープで修復しました。

いまや、ビズリーチのオフィシャル指し棒!?
発表会とか色々なところで大活躍しています笑
(勝手に置いてるだけですけどw)

最終試練も終わり...

新卒たちの最終試練も終わり、
これにて、
「2014年、ビズリーチのエンジニア新卒研修」
が無事完了しました。

この後は、配属先の先輩のもとで、
実務しながら鍛えられていくことに。

Javaの研修17日間、加えて、
RDBSQL, JavaScriptCSS, インフラ,
正規表現にGitの基礎, セキュリティなどなど。
ノウハウ溜まって来たところで今度は実践的なお話、
Webアプリのお話、そして、DBFluteハンズオン開始。

最後は、最終試練。

ぼくが言うことじゃないかもですが、
充実の三ヶ月だったんじゃないかと(^^。

そこに講師として関われたのがとてもうれしい。
Java, RDB, SQL, Web, DBFluteあたりが担当でしたが、
全体的なフォローイングで、
常に新卒のみんなと関わることができたかなぁと。
GW自発的休日お勉強会でミハネアイス差し入れしたり(^^。

そういえば、こないだの「渋谷Java」では、
今回の新卒研修のことをテーマに、新卒が発表してくれました。
(対話形式でjfluteも一緒に登壇しちゃいましたが...)

一番使う神経は反射神経!?

「プログラミング、ほぼ初めて!」
という方々にプログラミングを教える、
わりと慣れていることだと自負はありましたが、
やはり何度やっても難しいものです。
そりゃぁ、人によって全然吸収の仕方が違うから。
吸収のスピードだけじゃなく、吸収の仕方です。

究極の理想は、
ひとりひとりにカスタマイズしたオーダーメイドの研修。
でも、そんなことはぁ、できるわけない。
でも、画一的にすると、理解にギャップが生じます。
だから、両方をほどほどにやるしかない。

とある人に対する「オーダーメイドな説明」は、
他の人の理解の助けになることもありますので、
時間の許すかぎり、みんなの前で説明をします。
エクササイズをやってもらっているときの個別指導でも、
聞きたい人は聞いてね、みたいな感じで、
ケースバイケースで皆に聞こえる形で説明したり。
もともと情報というものは、様々な角度で触れた方がいいので、
ある人には二番目のニュアンスでも、理解を深めるきっかけに。

そして、オーダーメイドも色々な人向けにやります。
みんなの顔・表情をみて、こう説明した方がいいかなぁ!?とか。
ちょっと突然さして聞いてみたり説明してもらったりして、
そのリアクションや回答次第で変えたりなど。

常に、インタラクティブであることを心がけてます。
インタラクティブというのは、
リアルに言葉のキャッチボールをする「やり取り」的なものもあれば、
言葉の方向は一方通行だとしても、
表情やムードから「その場のリズム」で内容を変えていくものも。
jfluteは、これも大切なインタラクティブだと考えます。

難しいことですが、常に「会話」であることを意識しています。

...
...
「教える」のに一番使う神経は「反射神経」かも笑。

強弱、現場フィット

市販のテキストというものは、
間違いのないようにしっかりと全てのことがフラットに
正確に書いてあります。これはとても良いことですが、
時間制限のある現場の研修では、それと同じように
全てのことをフラットに伝えることは現実的ではありません。

特に「用語」です。
新卒の最初って、必ず用語を覚えようとします。条件反射のように。
これって、学校での勉強が染み付いてるのかもしれません。
考えるよりも記憶の方が楽だからというのもあるでしょう。

完全に覚えた方がいい大切な用語もあれば、
そういう概念があるってことだけ覚えて、
用語自体は記憶しなくてもいいもの、と様々です。
覚える時間も覚える記憶領域も限界があります。
できるかぎり、そのリソースを効率よく使ってもらいたいもの。

自分は、特に「会話」での使われ方を意識しました。
先輩に「これこれって、なになになんですか?」
って言っても通じるか通じないか?
通じない先輩がよくないってケースもありますが、
意味がないからこそ先輩も覚えていない用語もあるわけで。
そういったニュアンスを意識して伝えていきます。

「早く先輩たちと技術の会話ができること」

これが大切。最初はこれがなかなかできないんです。
よく先輩エンジニアと新卒エンジニアは会話がなかなか通じません。
でも、会話ができれば、どんどん成長するチャンスが巡ってきます。
教科書を覚えても、先輩たちは教科書で仕事しているわけじゃないから。

もちろん、先輩たちにも歩み寄りが欲しいものです(^^。
レベルが違うからそりゃしょうがないものですが、
それができないと、
「専門の違う人」と技術を共有することが
できないってことにもつながりますからね。

また、現場では用語が正しく使われないものもたくさんあります。
代表的なところで、
メンバー、フィールド、インスタンス変数という三つの言葉。
これらはちゃんと言葉が指し示す範囲が決まっていますが、
正しく使われないことが多いかなと思っています。
「メンバー」と言っていても、インスタンス変数だけを指していたり。
でも、仕方ないかなとは思います。
誰もが完璧じゃないので...(クリストフも彼女も完璧じゃない!)
ただ、新卒は大混乱です。

経験者同士の「あうんの呼吸」でわかりあってしまうものが、
新卒が混じると通じないわけです。
先輩も気をつけなきゃというのと同時に、
新卒研修では、そういうニュアンスもできるだけ伝えます。
すべてのニュアンスは伝えられませんが、
そういう「あうん」が存在すること自体を知っていれば、
応用して他の用語でもアドリブで考えることができるわけです。

ちなみに、jfluteは新卒の頃、
フォルダとディレクトリの違いがわかりませんでした笑。
ある人はフォルダと言って、ある人はディレクトリと言って...
ディレクトリという言葉を調べても、うーんって(^^

セオリーを伝える

これはもう、いつどこでもjfluteが言い続けていることです。
新卒研修でも同じように「強く」意識しています。

// 答えよりも答えを導くプロセスを | jfluteの日記
http://d.hatena.ne.jp/jflute/20110530/1306729010

// 新人が眺める思考の流れ | jfluteの日記
http://d.hatena.ne.jp/jflute/20130426/1366904595

もう、こちらのブログの通りですが、
ソースコードレビューもたくさんやって、
一行一行のセオリーをしっかり伝えます。
DBFluteハンズオンでも、めっちゃ重視しているところです。

「よくわからず書いちゃう」というのが、最初は特に多い。
実は大人になってからもわりとあるもの、見かけるもの。

だから、今のうちから可読性やパフォーマンス、安全性など、
考えながら書く習慣をつけてもらおうと。
習慣になれば、スピードを落とさず同時に考慮できるようになるから。
後から、つまり大人になってから、習慣づけるのは難しいから。

...
...
でも、やっぱり、反射神経ですね(^^。
自分でブログを読み返して、
「プロセスが感覚的に身に付いていないと...」
っての見つけてw

ご、ご、ごめんなさい

準備不足で、至らなかった点もあったかと思います。

「じゃあ、次のページを開いてください」
「(ぺらっ)」
「次は、なになにで、これこれこうで、そして、こうですね」

と、しれっと、それ風にしゃべっていながらも...
ごめん!おれもこのページ、この瞬間に初めてひらいたー(><
というのが何度かありました。。。

ちょっと、展開が「おおっと、ごめんなさい」というときと、
「よっしゃ、けっかオーライ!」みたいなときが。

よいこのみんなは真似してはいけませんが、
アナウンサーみたいに、左ページの上を口(くち)でしゃべりながら、
左ページの下のページを先読みして次しゃべること考えたり、
反射神経さん、ありがとう。



これは、Java研修を終えたときの記念写真。
「明解Java」に加えて「Java逆引きレシピ」、
そして、なぜかひとり「Scala逆引きレシピ」(^^

...
...
あ、あと、アドリブの余談が多くてごめんm(_ _)m。
でも、よもや「アカギ」の話をして、
みんな普通にリアクションしてくるとは思いませんでしたよぅ。

jflute「ざわざわ、って、あれ絶対ざわざわしてないよなぁ」
しんそつ「いや、アニメ版だとちゃんとざわざわ音入ってますよ」
jflute「(ショック死)」

...
...
ああ、あと、ワールドカップの時期とかぶっていましたが、
「この試合の結果だけは言わないでー」という無茶なリクエストに、
新卒は見事に答えてくれました。ありがとう、ありがとう。

// ボスニア・ヘルツェゴビナW杯初勝利!
http://d.hatena.ne.jp/jflute/20140627/boswin

多様化の時代

みな、色々な将来像を持ってエンジニアの世界に飛び込んできています。

jfluteの頃...まあ、jfluteがいい加減な人だっただけかもですが、
SEになるかプログラマーになるか、それぐらいしか見えてなくて、
ひたすらプログラミングを極めていくみたいな感覚しかありませんでした。
実際には、DBも学ばなきゃだし、仕事スキルも向上ってありましたが、
HTMLやCSSJavaScriptは重要でなかったし、
それこそデザインのことなんか考える機会もないし、
マーケティングやプロモーションって言葉を聞いても音楽業界!?
ってくらいなもんでした。SEOなんて言葉もなかった。

技術スキル、特にプログラミングスキルの割合が高かったことは事実かなと。
今も高いは高いでしょうが、様々なレイヤのノウハウが求められていきます。
時間に限りがありますから、自然と割合は変わっていきます。

また、そもそもその現場(ビズリーチ)では、
そういったマルチな能力が求められているというのもあります。
サービス開発の世界では、専門の違う人と一緒にコラボして、
高いパフォーマンスを出すことが求められます。
というか専門という言葉を使うこと自体が違和感があるかもですね。
「サービス開発の専門家」であって、たまたま得意分野がこれ、みたいな。

そういう中では当然、みんなが抱いている将来像もさまざまです。
みんなやりたいことが単一じゃないなぁと。
プログラミング、エンジニアリングを土台に何かを成していく。
開発をやっていく中で、
ちょっとずつ将来像も変わっていくかもしれませんし。

そういった面で、さらなる強弱を意識します。

自分と同じエンジニアを育てるわけじゃない

というのは、意外に難しいことです。
学校の先生だろうが、現場のフォロワーだろうが、
常にこのことは意識しなければならないこと。

でも、なんのリミッターもかからないと、
人は自然と自分と同じようになってもらおうと導きがちです。
それ、すっごくよくわかるんです。jfluteも反省するところ一杯(><。
もうちょい若い頃は、その「バイアス」が強かったなぁと。

まあ、完全にそれを排除することは難しいかもしれません。
それが良い結果を生むこともあるかもなので程度の問題ですが、
とにかく...

フォローするときは、その「相手」を想うことが大切なのです。

新卒は現場のリトマス紙

「新卒を積極的に入れて教育していって、現場に迎える姿勢」

これとっても大好きです(^^。
いまの現場、本当に素晴らしいなぁとしみじみ思います。
まあ、単に教科書的に「将来の人材のためにどうのこうの」
ってもありますが、現場にとっても良いことだと思うんです。

それって、
「現場が負担を背負って将来のため...」みたいな
イメージを持つかもしれませんが、それは違うと考えています。
jfluteは、新人が入ることで、
リアルタイムに現場にメリットがあると考えています。
そう、開発現場新人がいた方がいいと。

先ほどの経験者同士の「あうんの呼吸」に似ていますが、
そのプロジェクトの中の人同士の「あうんの呼吸」というのもあります。
それが高いパフォーマンスを生んで良いこともありますが、
それが新しいエンジニアの参入障壁になることもあります。
新人の参入障壁というわけではなく、経験者の参入障壁に。
恒久的な参入だけでなく、スポット参入もとてもしづらい環境に。

プロジェクトの中の人だって「あうんの呼吸」を継続するのもつらい。
そこに頼り続けてトラブることは多々あります。
「あうんの呼吸」は必殺技であって、日常生活用品ではないのです。

そして、それらはあまり問題として取り上げられにくいものです。
でも、新人が入ることで、それらは顕著に現れます。
回避的に覆い隠すことがなかなかできないからです。
新人のために、せっせと土台を整える必要があります。
でも、それは既存のメンバー、経験者にもうれしいことなのです。
そのきっかけがなかっただけで、みんなそれを求めているものです。

新卒は、継続的な開発で足りないところをあぶり出してくれる

そして、組織という面でもそうですし、個人という面でも同じかなと。
新卒とのコミュニケーションは、新たな気付きを与えてくれます。
だから、さっきから先輩も新卒と技術的な会話たくさんしてー、
と言うのです(^^。成長はいつでもどこでもできるから。

さーいごっ

2014年ビズリーチ新卒研修に関わることができて、
本当にうれしいです。

新たな出会いをたくさんできた、というのと同時に、
jflute自身もたくさん成長できました。

まあ新卒メンバー、現場に入ってから、
これからがさらに大変でしょうね(^^。

現場に配属される彼らに送った言葉は、
「手段はどうあれ、問題解決できるエンジニアになってね」

何かしら問題解決できる人は信頼されます。
そのために、とある手段に固執しなくてもいいかもだし、
一方で、固執した方がいいこともあるかもしれません。
多様化の中で、どんな手段を得意とするか、
そもそも人は多様的で、どんな手段が得意なのか、
それぞれ違います。

仕事を続けていくうちに、いろいろと挫折を学ぶでしょう。
落ち込んだり這い上がったり、いろんなことがあるでしょう。
どんな手段が自分に合っているか悩むこともあるでしょう。

あなたの役割は必ずどこかにあります。
嵐のように次から次へと吹き荒れる「問題」に対して、
真摯に行動していって欲しいなと。

ある一定の平均的なレベルに達することが目的じゃない、
さらに高いレベルに達するために言葉を繰り出したつもりです。
学んだ「基本」を忘れるなよぅ。

...
...
新卒のみんなが「jfluteを囲む会」をやってくれました。
ベジタリアンインドカレーの銀座ナタラジにて。

研修でのテストデータが話題になった(!?)、
「こまつなびーがんなん」をみんなで食べました。
(急用で来られなかった方は残念だけど、またね)